こんにちは。郡山市の不動産会社「アイエスホールディングス」の鈴木です。
戸建てやマンションなどの不動産を売却するとき、売却期間がどれくらいかかるか気になる方も多いと思います。
なかなか売れないと不安に思う方もいますよね。
今回は、不動産売却にかかる期間はどのくらいかについて、流れとともに解説。
あわせて、売却までの期間が長くなる原因や、不動産売却にかかる期間を短縮するにはどうすれば良いかもご説明します。
売却期間について不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産売却にかかる期間はどのくらい?
不動産売却にかかる期間は、平均して3カ月~8カ月ほどが目安です。
マンションは3カ月~6カ月程度、戸建ては6カ月~11カ月程と、マンションの方が期間が短い傾向にあります。
また、築年数やエリアによっても売れる期間は異なります。
築浅であったり人気のエリアであれば、戸建てでも3カ月で売れる場合もありますし、建物が古かったり立地条件が悪いなど売れにくい物件であれば、1年ほどかかるケースも。
売却期間が長引く原因については後ほど詳しく触れますが、依頼する不動産会社や売り出し方でも、売れるまでの期間は変わってきます。
売却開始から引き渡しまでの各工程でかかる期間の目安も、参考に見ていきましょう。
不動産売却の流れ
不動産売却は以下のような流れで進めていきます。
売却準備:2週間程度
住宅ローンが残っている場合は、売却時に残債を全額一括返済する必要があるため、まずは住宅ローンの残高証明書を発行してもらいます。
建物を売る場合、リフォーム履歴(修繕履歴)も確認しておきます。
リフォーム履歴がきちんと残っていると、査定時に建物の評価をしやすくなります。
そのほか、査定前に登記事項証明書、土地の確定測量図、建物の図面、マンションであれば分譲時のパンフレットなども用意が必要です。
また、戸建ての場合は隣地との境界が明確かどうかも確認します。
こういった確認や査定前の必要書類の準備には、2週間程度はかかると想定しておくと安心です。
価格査定:当日〜3日程度
査定には、不動産情報をもとにして大まかな価格を算出する「机上査定」と、不動産の状況を実地で見て評価した上で査定額を算出する「訪問査定」があります。
机上査定では、不動産会社にインターネットや電話で不動産情報を伝えるだけで査定価格を知ることができます。
また、インターネットで複数の不動産会社を選んで一括査定してもらうことも可能です。
机上査定なら当日〜3日程度で査定結果がわかりますが、訪問査定なら3日~1週間程度の時間がかかるのが一般的です。
ただし、机上査定では現地や建物の中を確認する前の査定になるため、実際の売却可能額と大きく差が出る可能性があります。
そのため、売却をする際には改めて訪問査定で査定額を確認する必要があるため、初めから訪問査定をしてもらうことが結局時短になることもあります。
媒介契約の締結:3日〜7日程度
売却を依頼をしたい不動産会社が見つかったら、媒介契約を締結します。
不動産会社に媒介契約を結ぶ旨を伝えてから、3日〜7日以内で完了することが多いです。
売却活動:3カ月〜半年程度
物件情報をさまざまな媒体で公開し、売却活動を行います。
内覧希望者がいれば、日程を調整して内覧に応じるなど、売主側の対応も必要です。
購入希望者が現れたら、価格や引き渡し時期を交渉し、売買契約を結ぶ場所と日時を決定します。
3カ月〜半年程度が平均的ですが、さらにかかるケースもあります。
売買契約の締結・引き渡し:1カ月前後〜2カ月程度
買主側が不動産を住宅ローンで購入する場合、買主の事前審査(仮審査)が通れば売買契約を結ぶことが可能です。
住宅ローンの本審査に通った後、物件を引き渡します。
売買契約の締結から引き渡しまでは、1カ月前後〜2カ月程度かかるとを想定しておきましょう。
不動産売却の流れや手続きについては「不動産売却の契約の流れをご紹介!手続きで必要な書類も確認」で詳しく説明していますので、参考にしてくださいね。
不動産売却までの期間が長くなるのはどのようなとき?
不動産売却にかかる期間が長くなる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。
以下で詳しく解説します。
不動産会社の営業力が弱い・売りたい不動産に合っていない
不動産会社は数多くあり、会社によってさまざまな営業スタイルや方針があります。
その中で、営業力が弱い会社や、得意分野・エリアから外れている不動産会社を選んでしまうと、売却するのに時間がかかってしまう場合があります。
例えば、マンションを売りたいのに戸建ての売却を中心に行っている不動産会社だったりすると、早期売却ができない可能性が高いです。
売りたい不動産の特徴・エリアに強い不動産会社を選ぶことも重要でしょう。
設定した売却価格が高い
不動産の売却価格が相場より高すぎると、なかなか買い手がつかない場合があります。
今は購入希望者もインターネットで物件の相場などを調べているので、高すぎると感じてしまうと、候補から外されてしまいます。
なかなか売れない場合は、価格と物件のバランスが取れていない可能性があります。
媒介契約の内容が適していない
媒介契約には、複数の不動産会社へ同時に仲介を依頼できる「一般媒介契約」、仲介を依頼できる不動産会社が1社のみである「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」があります。
「一般媒介契約」は自分で買主を見つけることも可能ですが、売主への販売状況の報告義務はなく、レインズ※への登録義務はありません。
※レインズ:日本全国の物件情報が登録されているサイト。利用できるのは不動産会社のみのため、閲覧者の購入意欲が高い
「専任媒介契約」も、自分で買主を見つけることが可能です。
売主には2週間に1度販売状況の報告があり、レインズへの登録義務もあります。
一方「専属専任媒介契約」は買主を自分で探すことはできません。
ただし、売主へは1週間に1度の販売状況の報告があり、レインズへの登録義務もあることが特徴です。
例えば「一般媒介契約」は物件を多くの人に知ってもらいやすいですが、他社で売却が決まってしまうと不動産会社が報酬を得られないため、なかには売却活動に消極的なケースもあるようです。
もし今の契約方法で売れない場合は、変えてみるのも一つでしょう。
立地・築年数が古いなど物件状況が悪い
立地が悪い、日当たりが悪い、築年数が古いなど売りにくい条件が多い物件は、売却期間が長くなりがちです。
築年数が古い物件は金融機関から融資を受けにくいというのも、売れづらい理由の一つになります。
また、需要が低いエリアの物件は売れにくいですが、需要が多いエリアでも、似たような競合物件が多ければ長期間売れないこともあります。
そのほか、管理状況が悪い物件も売れるのに時間がかかるため、なるべくきれいな状態に保っておくことも大切です。
売却活動の時期が適していない
不動産には売れにくい時期と売れやすい時期があります。
一般的に売れにくい時期は暑さが厳しくなる8月と、年末年始の12月、1月頃です。
逆に売れやすいのは2月、3月。
新入学・新社会人・転勤などに伴い引っ越しがよく行われる時期だからです。
また、転勤が多くなる9月〜11月も次に売れやすいといわれています。
例えば、4月までに引っ越しをしたいと考える方が物件を探し出すのは12月頃やそれ以前となるので、逆算をして売却活動をスタートするのがおすすめです。
ただし、エリアによっても売却しやすい時期が異なるため、地域に精通している不動産会社に相談してみると良いでしょう。
ここに挙げた以外にも、住宅ローンの完済ができていない、離婚による財産分与や相続による遺産分割などで意見の相違があるなどで、長引くケースがあります。
不動産売却にかかる期間を短縮するには?
不動産売却の期間を短縮するには、以下のような方法があります。
不動産を早く売却したい方はチェックしておきましょう。
適正な価格を設定する
売り出し前であれば、事前にある程度物件と同じエリア・条件の相場を調べておき、複数の不動産会社に査定を依頼して比較することで、だいたいの相場が把握できます。
3カ月以上経過しても不動産が売れない場合は、販売価格が適正でない可能性もあるので見直しが必要です。
売り出し価格を相場より高く設定している場合は相場まで下げたり、3,000万円になるなら2,980万円と端数価格に下げるのも良いでしょう。
端数価格にすると「●●円以内」という検索にも引っかかりやすくなります。
値下げ幅は物件価格の5〜10%程度が目安ですが、同時に売却活動の方針を見直すことも必要なため、不動産会社とよく相談して決めましょう。
値下げについては、こちらのコラムもご参考ください。
不動産売却での値下げのタイミングは?注意点や値下げを防ぐコツも
売れやすいタイミングに合わせる
先ほどもお伝えしましたが、売れやすいタイミングに合わせて売ると早期に売却できるケースもあるため、2月、3月または9~11月に売れるよう売却活動を行うと良いでしょう。
遅くても、売りたい時期の3カ月前までには売却活動をスタートするのが理想的。
その時期に売れなかった場合は、仕切り直して次のシーズンを待ってから再度売り出すのも一つの方法です。
WEBサイトでの物件情報を充実させる
現在は不動産情報を得るためにインターネットで検索し、閲覧をする方が多いため、WEBサイトで物件の魅力をアピールすることは大変重要です。
物件の良さが伝わる写真を部屋ごとに用意し、アピールしたい部分をわかりやすく記載するようにしましょう。
物件情報をうまくアピールするには、広告やホームページが充実した不動産会社を選ぶとなお良いです。
なかなか売れない場合も、部屋が暗く写っていないか、内観や設備がわかる写真は少なくないか、物件のアピールポイントは弱くないかなどを再度チェックしましょう。
不動産買取も検討する
とにかく早く売りたいという方は、不動産会社が直接不動産を買い取ってくれる「不動産買取」も検討してみましょう。
売却価格は仲介による価格の7~8割ほどになってしまいますが、不動産会社が買取可能と判断すれば確実に売却ができます。
「不動産買取」なら不動産会社にもよりますが3日~2週間程度で買取が完了するため、すぐに売りたい方にはおすすめの方法です。
また、不動産が決めた期間で売れなかった場合、不動産会社側が事前に決めておいた価格で買い取ってくれる「買取保証制度」がある不動産会社もあります。
なかなか売れなくても、期間がくれば不動産会社にこの価格で買い取ってもらえるという安心感があるので、利用したい方は「買取保証制度」がある不動産会社をチェックしておくと良いでしょう。
不動産仲介と買取の違いを詳しく知りたい方は「不動産の仲介と買取の違いは?メリット・デメリットは?どっちを選ぶ?」も参考にしてみてくださいね。
また、売却期間が長引くケースでもご紹介したように、媒介契約の方法や不動産会社が合っていないことで売れない場合もあるので、よく検討して決めることも重要です。
不動産売却にかかる期間は平均で3カ月~8カ月程度!
不動産売却にかかる期間は、平均で3カ月~8カ月程度。
物件の種類や築年数・エリアによっても変わってきます。
不動産売却までの期間が長くなってしまうケースは、不動産会社の営業力が弱い・得意分野と外れている、設定した売却価格が高い、立地・築年数が古いなど物件状況が悪い、売り出した時期が需要が少ないなどの原因が考えられます。
できるだけ早く売るには、適正な価格設定をする、売れやすいタイミングに合わせる、WEBサイトでの物件情報を充実させる、不動産買取も検討するなどの方法を検討してみましょう。
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