こんにちは。郡山市の不動産会社「アイエスホールディングス」の鈴木です。
近年注目されている社会問題の一つに、空き家の増加があります。
誰も住んでいない家を適切に管理せず空き家として放置していると、さまざまなリスクやデメリットがあるので注意したいものです。
今回のコラムでは、空き家の放置で考えられるリスクとデメリットを解説します。
「空き家を相続したけれど、何から手を付けていいのかわからないからとりあえず放置している」という方は、ぜひこのコラムを参考に、今後の対応方法を検討してみてくださいね。
今、空き家が増えている
空き家は年々増えています。
「平成30年住宅・土地統計調査結果(総務省統計局)」によると、2018年の空き家は848万9,000戸と、総住宅数(6,240万7,000戸)の約13.6%。
住宅10件のうち1件以上は空き家という計算です。
過去の数字と比較すると2008年は756万8,000戸、1998年は576万4,000戸、1988年は394万戸で、空き家は1988年〜2018年の30年で450万戸以上増加しています。
空き家が増加する理由の一つとしては、少子高齢化や核家族化などの問題が挙げられています。
身寄りがいなかったり子どもが離れて暮らしていたりして、所有者が家を離れたあとに住む人がいないことが多いのです。
空き家の放置で起こるリスク
亡くなった親の家を空き家として相続しても、家が遠方にあると十分に管理ができない可能性もあります。
しかし、適切な管理をせずに空き家を放置していると、さまざまなリスクがあるため注意が必要です。
空き家を放置することで考えられるリスクは以下の3点です。
空き家の老朽化による倒壊のリスク
空き家を適切に管理せず放置していると老朽化が進み、倒壊の危険があります。
台風で屋根が飛ぶ、窓ガラスが割れる、老朽化した塀が崩れるなどの可能性があり、倒壊した空き家を修繕したり片付けたりするのは高額な費用がかかります。
また、崩れた屋根や壁がぶつかって通行人にケガをさせてしまったり、周りの住宅を傷つけてしまったりする可能性もあるでしょう。
不法侵入や放火のリスク
長らく放置されている空き家は、不審者が侵入して住み着いたり犯罪に利用されたりする恐れも。
不良のたまり場になってしまったり、火の不始末での火災や放火などが発生したりといったリスクも高まります。
ご近所トラブルのリスク
自宅の隣がボロボロの空き家なのは嫌なものです。
崩れた壁や屋根が飛んでくる危険もありますし、不審者が出入りしたり住み着いたりするのも心配。
雑草が伸び、集まった虫や動物によるにおいやフンなどで迷惑をかけてしまうことも。
そういった被害や損害を受けたご近所の方からのクレームや、損害賠償を請求される可能性もあるでしょう。
空き家の放置で生じるデメリット
空き家を放置していることで以下のようなデメリットも発生してしまいます。
税金や修繕費がかかる
住んでいない空き家でも所有しているだけで固定資産税がかかります。
また、維持管理のための修繕費などもかかり、適切に管理せずに放置しているといざ家を使おう・住もうと思ったときに状態が悪く、修繕費用が通常よりもたくさんかかってしまう可能性があります。
資産価値が低下する
一般的な木造住宅は築20年を経過した時点で資産価値がほぼゼロになるとされており、放置している間にも価値が下がってしまいます。
空き家として放置していることで老朽化や損傷が進み、通常よりも早く資産価値が下がってしまう可能性も考えられます。
特定空き家に指定される可能性がある
「特定空き家」とは、空き家の中でも安全上・景観上・防犯上などの危険があり、放置するのが不適切と行政に判断された空き家のことです。
特定空き家と判断されると、土地の固定資産税について「住宅用地の特例」が外され、土地の固定資産税が最大6倍にはね上がる可能性があります。
「特定空き家」は、2015年施行の「空家等対策特別措置法」で定められた制度です。
この法律や制度は、増える空き家によって景観が損なわれたり犯罪が増えたりすることを防ぐ目的で制定されました。
特定空き家に指定されると、行政から空き家を正しく管理するよう助言・指導・勧告・命令を受けます。
従わない場合は固定資産税の優遇措置が外されたり、罰金、行政代執行による建物の強制撤去などを受けたりする可能性があります。
特定空き家については「特定空き家とは?認定の流れやデメリットを解説」のコラムでも詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
空き家を放置しないための解決方法
ご紹介した通り、空き家の放置は多くのリスクとデメリットがあります!
空き家を放置しないための対策を3点ご紹介しますので、自分に合った方法がどれかぜひ検討してみましょう。
売却する
空き家を売却して手放してしまえば、維持管理の手間や費用は不要になり、老朽化によるリスクやデメリットからも開放されます。
遠方にある古い空き家など今後も住んだり活用したりする予定がないなら、早めに手放すことをおすすめします。
古い空き家で買い手がなかなか見つからないときは、不動産会社に直接買い取ってもらう「不動産買取」も検討しましょう。
不動産買取と不動産仲介の違いについては、こちらのコラムもご参考ください。
不動産の仲介と買取の違いは?メリット・デメリットは?どっちを選ぶ?
賃貸に出す
賃貸物件のニーズがあるエリアなら、賃貸として人に貸し出す方法もぜひ検討を。
空き家にしているより人が住んでいたほうが家が傷みにくいですし、家賃収入も得られます。
土地として活用する
空き家を解体して土地として活用する方法もあります。
駐車場や貸土地としての活用は、建物のメンテナンスを考えなくて良いので賃貸住宅よりもハードルが低い部分もあるでしょう。
ただし、解体費用がかかること、建物がなくなると土地の固定資産税が上がることに注意してください。
空き家の解体の費用目安や注意点などは「空き家になっている実家の解体費用は?節約するコツも紹介」のコラムで詳しくご紹介しています。
空き家の放置はリスク&デメリット大! 売却や活用を検討しよう
少子高齢化や核家族増加などの影響から、空き家が増えています。
遠方にいて空き家を管理しきれないという方もいるかもしれませんが、だからといって空き家を放置するのは、リスクとデメリットが大きくおすすめできません。
空き家を放置していると老朽化による倒壊や不審者の出入り・住み着きなどの危険や、ご近所に迷惑をかけてトラブルになるリスクもあります。
また、空き家を所有しているだけで固定資産税などの費用がかかりますし、放置している間にも時間の経過で資産価値が下がります。
さらに、周辺環境へ悪影響のある空き家は行政から「特定空き家」に指定される可能性も。
そうなると土地の固定資産税の優遇措置が外されたり、罰金や強制撤去の対象になったりする場合があるので、注意が必要です。
このようなリスクやデメリットを避けるには、賃貸や土地としての活用方法を考えること、活用予定のない空き家は早めに売却して手放すことを検討しましょう。
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