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2024.10.10

二世帯住宅、親が亡くなったあとはどうする?課題や対処法を解説

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こんにちは。郡山市の不動産会社「アイエス宅建」の鈴木です。

 

二世帯住宅は親世帯と子世帯が育児や介護などを協力しながら暮らせる住まいの形。

しかし、いつか親が亡くなったあと、残された親世帯の空間をどうするのかあらかじめ考えている方は多くありません。

二世帯住宅は需要が限られているので、その後の活用方法に課題があるのは事実です。

 

そこで今回のコラムでは、二世帯住宅の特徴を踏まえながら、親が亡くなったあとの課題とその対処法、活用方法などについて詳しく解説していきます。

二つのドア

 

 

二世帯住宅の種類と特徴

二世帯住宅とは、1つの建物に親世帯・子世帯の2つの世帯が暮らしている住まいです。

大きく分けて「完全分離型」「完全同居型」「部分共有型」の3タイプがあります。

 

完全分離型

完全分離型は、親世帯と子世帯の生活空間をまったく別にしているタイプです。

玄関を2つ設け、左右で分ける縦割りタイプや、1階と2階で分ける横割りタイプがあります。

各世帯のプライバシーが保たれ、生活リズムが違っても暮らしやすいのがメリットです。

 

ただし、設備が2つずつ必要になるため建築費が高くなり、広い敷地も必要となります。

 

完全同居型

完全同居型は、各世帯の個室はあっても、玄関やリビング、キッチン、お風呂などの設備をすべて共有するタイプです。

大きな一戸建てのイメージで、完全分離型と比較すると建築費やランニングコストを抑えられ、育児や介護など、世帯間での助け合いがスムーズに行えるメリットもあります。

 

一方で、世帯ごとのプライバシーの確保が難しく、生活習慣や生活時間の違いなどでストレスが生じる可能性もあります。

 

部分共有型

部分共有型は、完全分離型と完全同居型の中間的なタイプ。

例えば、玄関とリビングは共有するものの、キッチンとお風呂は別にするなど、一部の設備のみを共有します。

 

完全分離型より建築費を抑えられ、かつ完全同居型よりもプライベートが確保しやすいのが特徴です。

 

 

親が亡くなったあとの二世帯住宅の問題点

親が亡くなったあと、2世帯住宅には自分の世帯だけが残ることになります。

その際、以下のような問題が発生する可能性があります。

 

余剰スペースと管理の手間が増える

二世帯住宅で親が亡くなったあとは、親世帯が暮らしていた・使っていたスペースが余ってしまいます。

特に完全分離型の場合、一世帯分の住まいが丸ごと残されることになります。

 

活用できない場合でも、定期的な掃除などの管理が必要です。

放置すればカビが生えるなどして、建物を傷め、資産価値を下げてしまう可能性もあります。

 

維持管理コストの負担が増える

これまで二世帯で分担して支払っていた維持管理費が、全て子世帯の負担となり、コストの負担が増えてしまいます。

具体的には、固定資産税、光熱費の基本料金、修繕費などが考えられます。

 

住宅ローンの返済額が増える可能性がある

二世帯住宅の建設にあたり、親子で住宅ローンを組んでいた場合は、返済の負担が子世帯に重くのしかかる可能性があります。

親子で一緒に住宅ローンを組む方法は、主に「親子リレーローン」と「ペアローン」があります。

 

親子リレーローンは、親が主債務者、子が連帯債務者となって1つのローンを組む仕組みです。

最初は親がメインに返済をし、親の定年退職時などに子どもがローン支払いを引き継ぎます。

引き継ぎ前に親が亡くなった場合、親が支払う予定だった分はそのまま子が引き継ぎ、支払う必要があります。

 

一方、ペアローンは親子がそれぞれ単独で住宅ローン契約し、返済するかたちです。

住宅ローン契約時に団体信用生命保険に加入していれば、親が亡くなったときには親の分のローン返済はなくなります。

 

ただし、年齢や健康状態などにより、団信に加入できていないケースもあります。

 

相続トラブルの可能性がある

土地や建物の一部が親名義だった場合、ほかの相続人との間でトラブルになるリスクがあります。

 

二世帯住宅をすべて相続して住み続けるには、ほかの相続人には同じ価値の現金などを渡さなくてはいけません(代償分割)。

もし、主な相続財産が二世帯住宅しかない場合は平等な相続が難しく、相続トラブルにつながってしまう可能性があります。

 

 

親が亡くなったあとの二世帯住宅はどうする?

カップル

このような、親が亡くなったあとの二世帯住宅の課題にどのように対処すれば良いのでしょうか。

状況に応じて選択すべき、主な選択肢をご紹介します。

 

二世帯住宅を売却する

二世帯住宅を売却すれば、一世帯向けの住宅に住み替えられ、相続問題に関しても売却金を分割できます。

完全分離型の場合は、親世帯部分のみを売却するという方法もあるでしょう。

 

ただし、二世帯住宅は一般的な住宅よりも需要が少ないため、売却に時間がかかる可能性があります。

 

その場合には、次にご紹介する、不動産買取で売却する、更地にして売却するという方法も検討してみましょう。

 

不動産買取で売却する

不動産買取とは、不動産会社が直接買い取るサービスです。

売却価格は一般的な売却よりも安くなる傾向がありますが、購入希望者を探す必要がないためスピーディに進むのがメリットです。

 

更地にして売却する

建物を解体して土地として売却する方法です。

新築住宅を建てる土地を探している人へ売却できるので、二世帯住宅のまま売却するより売却がスムーズに進む可能性があります。

 

ただし、建物の解体費用がかかり、大きな二世帯住宅の場合は、解体費用が高額になる可能性があることに注意を。

 

こちらのコラムでも二世帯住宅をスムーズに売却するコツをご紹介しています。

ぜひあわせてご覧ください。

二世帯住宅を売却したい!売却が難しい理由やスムーズに売却するコツ

 

リノベーションして住み続ける

親世帯のスペースをリノベーションし、一世帯用の住宅として住み続ける方法です。

親世帯のスペースを活用して、生活空間を広げたり趣味部屋や書斎などの個室を増やしたりすることができるでしょう。

 

ただし、リノベーション費用がかかること、また、家が大きいので光熱費や維持管理費が高額になることに注意が必要です。

 

親世帯の生活スペースを賃貸にする

完全分離型の場合は、親世帯のスペース、または2つの世帯分のスペースを賃貸物件として活用する方法も。

 

ただし、一般的な賃貸住宅とは異なり、2世帯の生活スペースが密接しているため、親族のような関係性のある人に貸し出すケースが多いでしょう。

 

 

親が亡くなったあとの二世帯住宅の活用方法を考えよう

親が亡くなったあとの二世帯住宅では、余剰スペースと管理の手間の増加、維持管理コストの負担増、住宅ローン負担の増加、相続トラブルなどの問題が発生する可能性があります。

 

これらの課題を解決するには、住宅の売却やリノベーション、賃貸に出すなどの選択肢が考えられます。

親が亡くなったあとの二世帯住宅をどうするかは、単純な不動産問題だけでなく、家族の思い出や相続などにも関わる問題です。

 

特に売却を検討する場合は、二世帯住宅の需要は限定されるため売却に時間がかかる可能性があります。

不動産会社に相談の上、状況に応じて不動産買取や更地での売却なども検討してみましょう。

 

郡山市で不動産売却をお考えなら、不動産会社「アイエス宅建」にご相談ください。

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