こんにちは。郡山市の不動産会社「アイエスホールディングス」の鈴木です。
「住宅ローンを支払い中だけど家を売却したい…」とお悩みの方はいませんか?
ローン中の家は売却は可能ですが、状況によって売却方法が異なります。
そこで今回は、ローン中の家を売る前に確認すべきことや売却方法についてご説明します。
ローン中の家を売る際に注意したい点もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
ローン中の家を売ることはできる?まず確認すべきこと
転勤・転職や離婚、住み替えなど、さまざまな理由から、ローン中の家を手放したいと考える方がいると思います。
冒頭でも触れましたが、住宅ローンが残っていても家の売却は可能です。
ローン中の家を売却する前に、まず確認しておくべきことを順にご紹介しますので、チェックしてみてください。
①ローン残債を確認する
には、以下のような方法があります。売却を決める前に、住宅ローンがいくら残っているかを正確に把握することが重要です。
ローン残債を確認する
インターネットバンキングで確認する
インターネットバンキングが利用可能な金融機関なら、スマホやパソコンから住宅ローンの残高照会を行えます。
残高証明書で確認する
金融機関から毎年送られてくる残高証明書でもローン残債を知ることができます。
融資のタイミングや借入先によって送られてくる時期は異なりますが、通常は10月頃に発行されることが多いです。
「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」または「融資額残高証明書」という名前で送られてくるので、確認してみてみましょう。
ただし、住宅ローン控除が終了する11年目以降については発行されません。
11年目以降に確認したい場合は、返済予定表を確認すると良いでしょう。
返済予定表で確認する
返済予定表は、住宅ローンの契約時に金融機関から発行される書類です。
郵送やWEBサイト上で見られるものなど、その金融機関によってタイプはさまざまです。
紛失した場合は再発行も可能なので、各金融機関に連絡してみましょう。
どの方法も難しい場合は、金融機関に問い合わせてみてください。
時間がかかってしまう場合もあるので、早めに確認しましょう。
②家の売却見込み価格を調査する
次に、どのくらいの価格で家が売却できそうかを調べます。
方法としては、不動産会社に査定を依頼するのが一般的。
その場合、複数の不動産会社に査定を依頼して比較すると、だいたいの相場が掴めるでしょう。
また、国土交通省が運営するWEBサイト「土地総合情報システム」や、不動産流通機構が運営するWEBサイト「レインズマーケットインフォメーション」でも、過去に取引が行われた不動産の成約価格がわかるので参考になります。
売りたい家のエリアで条件が似ている物件を探し、チェックしてみましょう。
③住宅ローンが完済可能か確認する
原則として、住宅ローンを完済できていない場合、完済して抵当権を抹消しなければ住宅を売却できません。
そのため、家がどのくらいの価格で売却できそうか、ある程度の相場を把握したら、その金額で住宅ローンが完済できるかを確認します。
なお、売却時や売却後には仲介手数料、印紙代、引っ越し代、登記費用などもかかりますので、これらの費用も頭に入れておきましょう。
ローン残債が家の売却価格よりも低い場合はアンダーローン、高い場合はオーバーローンといいます。
アンダーローンの場合は家を売却したときに利益が出る状態なので、売却金額だけでローンを完済することが可能です。
オーバーローンの場合は、家を売却した代金だけでは住宅ローンを完済できないので、自己資金を捻出するなどの方法を考える必要があります。
次で状況別の売却方法をご紹介しますので、参考にしてください。
ローン中の家を売る方法は?
ローン中の家を売却したいときは、どのような方法を取れば良いのでしょうか。
アンダーローン・オーバーローンの場合に分けて、それぞれどのように売れば良いかご説明します。
アンダーローンの場合
アンダーローンの場合は、家を売却して得た利益で住宅ローンが完済できるので、スムーズに売却することが可能です。
まずは不動産会社と相談してローン残債の決済日を決め、金融機関に一括返済の連絡をします。
不動産売却は原則として住宅ローンの完済が条件にあるので、引き渡し日に売買と住宅ローンの完済手続きを同時に行います。
抵当権抹消手続きも一緒に行い、購入者への所有権移転登記を行なって完了です。
オーバーローンの場合
オーバーローンの場合は以下の3パターンの方法があります。
自己資金で住宅ローン残債を返済する
家の売却金に自己資金をプラスして住宅ローンを一括返済し、完済できればオーバーローンでも家を売却できます。
預貯金に余裕がある場合や、親族などからお金を借りられる場合などは、この方法も選択肢として挙がるでしょう。
住み替えローンを利用する
住み替えローンとは、今の家のローン残債と、次に住む家を買うための住宅ローンを合わせて借り入れできる住宅ローンです。
住み替えローンを利用する場合は、新しい家を購入することが前提です。
ただし、住み替えローンは高い返済能力が求められるため、一般的な住宅ローンと比べて審査が厳しくなります。
また、月々の返済額が増え、負担も大きくなります。
心配な方は、仲介してくれる不動産会社に相談してみましょう。
現在の収入から住み替えローンを組むことが可能か、住み替えの物件はどのくらいの予算にすると損がなさそうかなど、アドバイスをしてもらえます。
任意売却を行う
任意売却とは住宅ローンを組んでいる金融機関に依頼し、一般市場で家を売却することです。
金融機関の許可を得ることで抵当権が解除されるので、住宅ローンが残っていても売却できます。
任意売却で得た売却金はローン残債の返済に充てられます。
すでにローンを滞納していたり、自己資金をプラスしての返済や住み替えローンの利用が難しい場合に、任意売却を選ぶケースが多いです。
滞納が続くと競売にかけられてしまいますが、一般的には任意売却は競売よりも高く売却が可能です。
ただし、ローンの滞納で任意売却を行う際、返済遅延の情報が信用情報機関に残ってしまうことがある点に注意が必要です。
そうなると、一定期間他の融資が受けられなくなってしまうため、最後の手段として捉えておきましょう。
ローン中の家を売る際はここに注意!
売却時の状況によって、注意するべきことがあります。
それぞれ見ていきましょう。
住み替えをする場合の注意点
住み替えをしたい場合は、ローン残債を含めて新居のローンを組める「住み替えローン」を利用できるとお伝えしましたが、住み替えローンを利用するには売却する家と新居を同時に決済・引渡しをしなくてはなりません。
そのため、新居も探しつつ、現在の家を売却してから新居を購入する「売り先行」にする必要があります。
また、十分な自己資金がない場合も、先に新居を購入する「買い先行」より、売り先行がおすすめです。
買い先行は、今の家を空き家にできるので内覧がスムーズにできたり、仮住まいが必要ないなどのメリットがあります。
しかし、買い先行にすると、現在の家が売れるまで新居の住宅ローンも支払わなくてはならない二重ローンになる可能性があります。
自己資金に余裕があれば良いですが、そうでない場合は売り先行が無難です。
少し手間はかかってしまいますが、住みながら内覧を行うこともできます。
住みながらであれば、焦ることなくじっくり売却活動を行うことができ、希望の条件で売却しやすいでしょう。
住み替えについては「住み替えの流れ・手順を徹底解説!費用や注意点もチェック」も参考にしてみてくださいね。
離婚を機に売却する場合の注意点
まず基本として、住んでいた家は夫婦の共有財産となるため、売却には双方の同意が必要です。
どちらかが売却に反対していると売ることは難しいので、気を付けましょう。
アンダーローンで売却する場合は、売却後に利益を分ければOKです。
オーバーローンの場合は、売却する際にローン残債を完済する必要がありますが、残債分の支払い義務は名義人にあります。
ちなみに、負債分は財産分与の対象になりません。
自己資金での完済が難しいなら任意売却となりますが、任意売却をしてもローン残債全額を返済できないこともあります。
その場合は、現在の収入と支出を書いて提出し、支払える範囲で分割で支払っていくのが一般的です。
残りのローンも名義人が支払うことになりますが、共有名義の場合はどちらにも責任があるため、支払い方法などを話し合う必要があるでしょう。
また、片方が連帯保証人になっている場合、ローン残債を支払えず名義人が自己破産すると、連帯保証人にその債務の請求が来ます。
共有名義や連帯保証人を解消するにはローンの完済や借り換え、連帯保証人の変更交渉、名義人の与信力の向上(収入の増加など)などの方法がありますが、難しい問題ではあるので、一度専門家に相談してみると良いでしょう。
また、どのケースにも共通する注意点として、不動産を売却して利益が発生した際に譲渡所得税(所得税・住民税)を支払う必要がある点も覚えておきましょう。
譲渡所得から3,000万円を控除できる「マイホームを売ったときの特例」や、10年以上所有していた家を売却したときに譲渡所得税が軽減される「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」などの制度もありますので、確認しておくと良いですよ。
ローン中の家を売るなら、まずはローン残債を確認しよう
住宅ローンを支払い中の家を売りたいなら、まずはローン残債を確認し、売却見込み価格の調査を行なった後、住宅ローンが完済できるかどうかを確認しましょう。
ローン残債が家の売却価格よりも低い場合はアンダーローン、高い場合はオーバーローンとなります。
アンダーローンなら、現在の家を売却して得た利益で住宅ローンが完済できるので、スムーズに売却が可能です。
オーバーローンの場合は、自己資金で住宅ローン残債を返済する、住み替えローンを利用する、任意売却を行うなどの方法をとれば、家を売却できます。
また、住み替えローンを使用する場合や、住み替え時に十分な自己資金がない場合は、買い先行よりも住みながら売却活動を行う売り先行がおすすめです。
離婚で家を売却する際にオーバーローンになる場合、負債分は財産分与の対象になりませんが、売却金額で補えなかった残債は名義人が支払う責任があることも、覚えておきましょう。
郡山市で不動産売却をお考えなら、不動産会社「アイエスホールディングス」にご相談ください。
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