こんにちは。郡山市の不動産会社「アイエス宅建」の鈴木です。
住み替えを考え始めると「つなぎ融資って何?」「自分に必要なの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
住み替えでは、新居の支払いが旧居の売却代金の入金より先になり、一時的に資金が足りなくなることがあります。
そんなときの選択肢となるのが、つなぎ融資です。
今回のコラムでは、つなぎ融資の仕組みや必要になるケース、メリット・デメリット、利用時の注意点と流れをご紹介します。
※2026年10月時点の情報です

住み替えにおける「つなぎ融資」とは?基本的な仕組みを解説
つなぎ融資とは、新居の購入資金や注文住宅の着工金などを一時的に借り入れられる短期のローンです。
新居の購入を先に進める「買い先行」で住み替えると、旧居の売却代金を受け取る前に新居の支払い期日がやってきます。
この空白期間のお金を立て替えるのが、住み替えにおけるつなぎ融資の役割です。
住宅ローンは長期間で少しずつ返していきますが、つなぎ融資の借入期間は数カ月〜1年以内の短期が目安で、元金は期日に一括で返します。
なお、つなぎ融資には返済のタイミングや担保の有無が異なる2つのタイプがあります。
つなぎ融資の2つのタイプ
住み替えで使われるつなぎ融資は、大きく次の2つに分けられます。
住宅ローン実行までをつなぐタイプ
新居の住宅ローンを借りる金融機関に、住宅ローンとセットで申し込むタイプです。
注文住宅の土地代や着工金・中間金など、住宅ローンが実行される前の支払いに使います。
担保を取らないことが多く、新居の引渡し時に住宅ローンが実行されたら、そのお金でまとめて返済します。
旧居の売却までをつなぐタイプ
売却予定の旧居を担保にお金を借り、旧居が売れたら売却代金でまとめて返済するタイプです。
「不動産売却つなぎローン」などとも呼ばれます。
旧居の売却代金を新居の頭金などに充てたい場合に使われます。
使えるタイプや、条件については金融機関によって異なるため、早めに確認しておきましょう。
住み替えでつなぎ融資が必要になる主なケース
住み替えの進め方には、旧居の売却を先に済ませる「売り先行」と、新居の購入を先に進める「買い先行」があります。
売り先行なら手元に入る金額がわかった状態で新居を探せますが、買い先行では旧居の売却代金が手元にないまま、新居の購入を進めることになります。
そのため、つなぎ融資を検討するのは主に買い先行の場面です。
注文住宅を新築して住み替える場合
注文住宅の場合、住宅ローンが振り込まれるのは、家が完成して引渡しを受けるタイミングです。
一方、土地代の決済や建築会社への着工金・中間金など、完成前に出ていくお金も。
自己資金でまかなえないときは、つなぎ融資で立て替えることになります。
どうしても購入したい物件が先に見つかった場合
旧居の売却活動中に理想の物件と出会っても、売却代金を頭金などに充てる予定なら、売れるまで購入資金が用意できません。
しかし、その間に別の購入希望者に決まってしまっては困ります。
そんなとき、売却代金で用意するはずだったお金を、旧居を担保にしたつなぎ融資で借りれば、先に購入を進められます。
旧居のローン残債を返して抵当権を抹消したい場合
原則として、住宅ローンが残っている家は、抵当権を外さないと売却できません。
ただし抹消登記は決済と同時に行うのが一般的で、売却代金で残債を完済することもできます。
そこで、つなぎ融資で先に残債を完済し、売却代金でつなぎ融資を返す使い方もあります。
もっとも、手元の資金で残債を払える場合は、つなぎ融資を使わないほうが金利や手数料の分だけ負担は軽くなります。
ローンが残っている家の売却については、こちらのコラムもあわせてご覧ください。
ローン中の家を売るには?確認すべきことや売却方法、注意点を紹介!
住み替え全体の進め方や費用については、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。
住み替えにおけるつなぎ融資のメリット・デメリット
つなぎ融資は便利な反面、コストのかかる借入でもあります。
良い点と注意点を比べた上で、利用を判断しましょう。
メリット
売却を待たずに希望の物件をベストなタイミングで購入できます。
買い先行なら旧居から新居へ引越せるため、仮住まいの家賃や2回分の引越し費用がかかりません。
旧居は空き家の状態で売り出せるため、内覧のたびの片付けや日程調整の負担も軽くなるでしょう。
デメリット
つなぎ融資の金利は、一般的に住宅ローンより高めです。
特に住宅ローンとセットのタイプは担保を取らないことが多く、その分金利が上乗せされる傾向があります。
住宅ローンと同様に事務手数料や契約金額に応じた収入印紙代がかかり、金融機関によっては保証料も必要です。
さらに、つなぎ融資は住宅ローン控除の対象外のため、税金面での軽減も受けられません。
また、つなぎ融資は、「住宅ローン実行までをつなぐタイプ」「旧居の売却までをつなぐタイプ」のどちらも扱う金融機関が限られます。
住宅ローンとセットのタイプは同じ金融機関で借りるのが一般的なため、複数を比較して検討しにくいのが実情です。
住み替えでつなぎ融資を利用する際の注意点と流れ

つなぎ融資は「期限内に旧居が売れること」を前提にした仕組みです。
申し込む前に、リスクと手続きの流れを確認しておきましょう。
期限内に売却できないと負担が大きくなる
旧居を担保にするタイプはもちろん、住宅ローンとセットのタイプでも、旧居の売却代金を新居の資金計画に組み込んでいる場合は、売却の遅れがそのまま返済計画に響きます。
借入期間は最長でも1年程度で、延長が認められる場合も追加の手数料がかかるため、期限までに旧居が売れないと返済のめどが立たなくなります。
期日を過ぎると年14%程度の遅延損害金が上乗せされ、例えば2,000万円の借入なら1カ月の遅れで約23万円にもなります。
また、売却価格が予想を下回れば、足りない分は預貯金から補わなくてはなりません。
査定額をそのままあてにせず、控えめな売却額を前提に借入額を決めていきましょう。
準備と審査の時間を見込んでスケジュールを組む
住宅ローンとセットのタイプは、新居の住宅ローンを借りる金融機関に、住宅ローンとあわせて申し込みます。
旧居を担保にするタイプでは、旧居の査定や担保評価も必要です。
住宅ローンの審査に通る必要があり、売却・購入する家それぞれの書類も必要なため、準備に手間がかかります。
審査が長引くと支払い期日に融資が間に合わないおそれもあるため、金融機関への相談は早めに始めましょう。
つなぎ融資を利用する流れ
おおまかな手続きの流れは以下のとおりです。
- 不動産会社に旧居の査定を依頼し、売却見込み額を把握する
- 購入する新居や建築プランを決め、利用するつなぎ融資のタイプを決める
- 金融機関に住宅ローンとつなぎ融資の事前審査を申し込む
- 新居の売買契約(注文住宅の場合は工事請負契約)を結ぶ
- 契約書などを提出して本審査を受ける
- 審査に通ったら、金銭消費貸借契約(ローン契約)を結び、つなぎ融資を受ける
- 新居の代金を支払い、引渡しを受ける
- つなぎ融資を一括返済する(住宅ローンとセットのタイプは住宅ローンの実行時、旧居を担保にするタイプは旧居の売却代金で返済)
なお、旧居の残債と新居の購入資金をまとめて借りる「住み替えローン」など、つなぎ融資以外の方法もあります。
ご自身の状況にあった方法を選ぶ参考に、こちらのコラムもご覧ください。
住み替えのつなぎ融資は確実な売却計画があってこそ活用できる
つなぎ融資は、住み替えの「買い先行」で、住宅ローンの実行や旧居の売却代金の入金までの資金不足を補う短期のローンです。
住宅ローンとセットで借りるタイプと、旧居を担保に借りるタイプがあります。
金利は住宅ローンより高く、つなぎ融資分の諸費用もかかります。
期限内に売れなければ返済できずに遅延損害金が発生する、売却額が想定を下回れば自己資金での補填が必要になるといったリスクもあるため、売却見込み額を把握し、審査や書類準備の時間も見込んで計画を立てましょう。
郡山市で不動産売却をお考えなら、不動産会社「アイエス宅建」にご相談ください。
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